「最近、歯の色が気になるな…」「笑ったときにもっと自信を持ちたい」「写真に写る自分の歯の色が気になる」そんな気持ちから、ホワイトニングに興味を持つ方は多いと思います。
実際に近年、ホワイトニングのニーズはかなり高まっています。
なかでも、歯科医院で専用のマウスピースを作り、自宅でできるホームホワイトニングは人気の方法のひとつ。
でも実際に始める前には、
「どのくらい効果があるの?」「続けるのは大変じゃない?」「痛みや副作用はあるのかな?」と、心配になることもありますよね。
この記事では、ホームホワイトニングの効果や持続期間、メリット・注意点を、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
あなたが安心してホワイトニングを始められるよう、ぜひ参考にしてみてください。
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歯科医師 柏木 三穂
柏木 三穂 (かしわぎ みほ)
日本歯科大学卒業後、都立大塚病院・帝京大学附属病院で研修を修了。庄内医療生協 協立歯科クリニックの院長を経て、現在は静岡・愛知を拠点に一般歯科・口腔外科・審美歯科など幅広い診療に従事。患者に寄り添った治療と信頼できる情報発信を行っている。
1.ホームホワイトニングとは?

ホームホワイトニングとは、歯科医院で作ってもらった専用のマウスピース(トレー)とホワイトニング薬剤を使い、自宅で行う歯の漂白方法です。
オフィスホワイトニング(歯科医院で強い薬剤と光を使って短時間で白くする方法)に比べると、効果が出るまでに少し時間はかかりますが、自然で透明感のある白さを長く維持できるのが特徴です。
薬剤には「過酸化尿素」や「過酸化水素」といった成分が使われ、これらが歯の内部に浸透し、着色成分を分解することで歯を白くします。
市販のホワイトニンググッズとは異なり、歯そのものの色を変えるのが大きな特徴です。
ホームホワイトニングの方法
ここでは「ホームホワイトニングってどうやるの?」という疑問にお答えします。
歯科医院での流れから自宅での使い方まで、正しい方法をステップごとに解説します。
歯科医院での準備
虫歯や歯周病がないか確認し、歯や歯茎の健康状態をチェックしたうえで、ホワイトニングができる状態か判断します。虫歯や歯周病がある場合は、まず治療を優先する事が多いです。
歯石や着色汚れを落とし、ホワイトニングの効果が出やすい状態に整えます。
歯の型取りを行なって、ホワイトニング専用の透明なマウスピース(トレー)を作成します。
マウスピースは型取りしたその日にできるわけではなく、数日〜1週間ほどかけて技工所or院内で作成します。
完成したマウスピースのフィット感を確認し、歯科医師または歯科衛生士から使用方法の説明があります。
・薬剤をマウスピースにどのくらい入れるのか(1本の歯につき米粒大など、決まった量)
・どのくらい装着するか(例:1日2〜6時間程度)
・使用期間の目安(2週間〜数ヶ月)
・知覚過敏が出た時n対処方法
*歯科医院でしっかり説明を受けられるので、初めての方でも安心して取り組めます。
自宅でのホワイトニング
・歯科医院で指示された通りにホワイトニングの薬剤をマウスピースに入れる。
・薬剤を入れたマウスピースを歯にはめ、歯科医院での指定時間通り使用する。(多くは1日2〜6時間程度)

ホワイトニング薬剤は「指定された時間」で効果が最大限に発揮されるように作られています。指定時間より長く装着したからといって、歯がより白くなるわけではありません。
むしろ知覚過敏などのリスクが高まる可能性があるため、歯科医院で指示された使用時間を必ず守りましょう。
・使用後はマウスピースを洗浄し、清潔に保管します。
・歯を磨く際は、研磨剤不使用または研磨剤の少ない歯磨き粉を選びましょう。
・知覚過敏の症状が出た際は、使用を一時中止し、歯科医院に相談しましょう。
経過観察とメンテナンス
ホワイトニング開始から1〜2週間程度で、ホワイトニングの効果や知覚過敏の有無を歯科医院でチェックする場合があります。その後は自宅での使用が基本。
半年〜1年後くらいに色戻りのチェックや追加のホワイトニングが必要かどうか再診するのがおすすめです。
ホームホワイトニングの種類
ホームホワイトニングは薬剤による違いや使用時間による違いなど細かく分けられます。
ここではそれぞれの違いについて詳しく説明していきます。
薬剤の違いによる種類
自宅で行うホームホワイトニングで最も一般的なのが「過酸化尿素タイプ」です。
就寝中など長時間の使用にも向いており、自然で持続性のある白さを求める方におすすめです。



ゆっくりと時間をかけて歯を白くしていくため、刺激が少なく初心者にも安心です!
- ゆっくり分解してホワイトニング効果を発揮
- 低濃度でも長時間作用するので、寝ている間に使用できることも多い。
- 刺激が少なく、初心者でも取り入れやすい
「すぐに歯を白くしたい」という方に選ばれているのが「過酸化水素タイプ」です。



短時間でホワイトニング効果を発揮するため、忙しい方や即効性を重視する方に最適。
ただし、効果が早い分刺激を感じやすいこともあるので、使用時間や頻度には注意が必要です。
- 効果の出方が早いが、持続時間が短い
- 短時間で装着するため、忙しい方に向いている
- 知覚過敏が出やすいこともある
使用時間による種類
ホームホワイトニングは、使用する時間帯や装着時間の長さによってもタイプが分かれます。
一般的には、就寝中にじっくり行う「ナイトタイプ」と、日中の短時間で効率的に行う「デイタイプ」の2種類。
それぞれにメリット・デメリットがあり、ライフスタイルやホワイトニングの目的に合わせて選ぶことが大切です。
- 低濃度薬剤を使い、4〜8時間程度マウスピースを装着
- 毎日の生活に取り入れやすい
「ナイトタイプ」は、就寝中に行うホームホワイトニングです。



低濃度の薬剤を使うため刺激が少なく、4〜8時間ほどマウスピースを装着してじっくりと白くしていきます。
毎日の生活に無理なく取り入れやすく、初めてホワイトニングを試す方にもおすすめです。
- 高めの濃度を短時間(30分〜2時間程度)使用
- 忙しくて長時間の装着が難しい人に向いている
「デイタイプ」は、日中の短時間で行うホームホワイトニングです。



比較的高濃度の薬剤を使用するため、30分〜2時間程度の装着でも効果を実感しやすいのが特徴。
忙しくて長時間の使用が難しい方や、即効性を重視したい方に向いています。



*歯科医院によって使用している薬剤やタイプは異なります。
ご注意ください。
2.ホームホワイトニングの効果
自然な白さ
即効性は歯科医院で行うオフィスホワイトニングほどありませんが、2週間〜数ヶ月かけて徐々に白くなるため、自然で違和感のない透明感のある仕上がりになります。
白さが長持ちしやすい
歯科医院で行うオフィスホワイトニングは色戻りが比較的早い傾向がありますが、ホームホワイトニングは半年〜1年程度、効果が持続するケースが多いと報告されています。
科学的根拠の基づく効果
ホワイトニング薬剤に含まれる過酸化尿素(10〜16%)や過酸化水素(3〜6%)は、歯科領域で長年使われてきた成分です。
研究によって歯の内部に作用して色素を分解することが確認されているため、信頼性のある方法といえます。
3.ホームホワイトニングのメリット・デメリット
ホームホワイトニングにはメリットもデメリットも存在します。
メリット | デメリット |
---|---|
・自宅で自分のペースで取り組める ・白さが長持ちしやすい ・歯科医師の診断・管理のもとで行うため安心 | ・効果を実感できるまでに少し時間がかかる(2週間〜数ヶ月) ・一時的に知覚過敏が起こる可能性がある ・虫歯や歯周病がある場合は、治療をおえてからでないとホワイトニングを開始できない事がある。 |
4.ホームホワイトニングと他のホワイトニングの違い
ホワイトニングにはいくつかの方法があり、それぞれ効果や特徴が異なります。
ここでは代表的な オフィスホワイトニング・ホームホワイトニング・デュアルホワイトニング・セルフホワイトニング・市販のホワイトニング製品 を比較します。
オフィスホワイトニング
場所 | 歯科医院 |
方法 | 高濃度の薬剤を歯に塗布し、専用ライトで照射 |
効果の出方 | 1回でも効果を実感しやすい |
持続性 | 数ヶ月程度(色戻りが早い傾向) |
メリット | 短期間で白さを実感しやすい プロによる安心の施術 |
デメリット | 費用が高め 知覚過敏が出る場合もある |
おすすめの人 | 結婚式や写真撮影などのイベント前など、効果をすぐに実感したい人 |
ホームホワイトニング
場所 | 歯科医院でマウスピースを作成し薬剤を処方してもらい自宅でホワイトニングを行う |
方法 | 低濃度の薬剤を入れたマウスピースを数時間装着 |
効果の出方 | 2〜4週間かけて徐々に白さを実感 |
持続性 | 半年〜1年程度と長持ち |
メリット | 自然な透明感のある白さを目指せる 効果の持続性が高い |
デメリット | オフィスホワイトニングに比べて効果を実感するまでに少し時間がかかる 継続が必要 |
おすすめの人 | コツコツ取り組める人 白さの持続性を重視する人 |
デュアルホワイトニング
場所 | 歯科医院と自宅(オフィスホワイトニング+ホームホワイトニングの併用) |
方法 | まず歯科医院で行うオフィスホワイトニングで一気に白くし、その後ホームホワイトニングで白さをキープ |
効果の出方 | 即効性もあり、効果も長持ち |
持続性 | 1年以上持つ場合も |
メリット | 短期間で白さを実感しやすく、効果の持続性も高い |
デメリット | 費用が高い 通院も必要で自宅でも継続が必要 |
おすすめの人 | 短期で効果を得つつ、長持ちさせたい人 |
セルフホワイトニング
場所 | セルフホワイトニングサロンなど |
方法 | 低濃度の溶液やLEDライトを使い、歯の表面の着色汚れを分解 |
効果の出方 | 使用する溶液によって1回で効果を実感する人も多い |
持続性 | 数週間〜数ヶ月(定期的なケアで維持可能) |
メリット | 費用がやすく気軽に通える 痛みが出にくい |
デメリット | 歯科医院のような強い薬剤を使用しないので、即効性や目標の白さなど、効果の感じ方には個人差がある |
おすすめの人 | ホワイトニングをまずは試してみたい方 リーズナブルにホワイトニングをしたい人 |
市販のホワイトニング製品
場所 | ドラッグストアや通販で購入し、自宅で使用 |
方法 | ホワイトニング歯磨き粉、シート、マウスウォッシュなど |
効果の出方 | 歯の表面の着色を落とす程度(漂白効果はない) |
持続性 | 使用をやめて着色が再付着すると徐々に戻る |
メリット | 安価で手軽なので、日常的に取り入れやすい |
デメリット | 着色を落とすことがメインなので、歯そのものを白くする効果はほとんどない |
おすすめの人 | まずは気軽に試したい人 ホワイトニング後の簡単なケア |
簡単にまとめると
- 即効性重視➡︎オフィスホワイトニング
- 自然で長持ち➡︎ホームホワイトニング
- 効果を最大化➡︎デュアルホワイトニング
- 気軽さ・安さ➡︎セルフホワイトニング
- 日常ケア➡︎市販のホワイトニング製品
5.効果を長持ちさせるためのコツ
食生活の工夫
- コーヒー、紅茶、赤ワイン、カレーなど「着色しやすい食品」は控える、少なくする
- 飲むときはストローを使って歯に直接触れにくくする工夫も有効
生活習慣の見直し
- 喫煙は黄ばみの最大の原因。ホワイトニング効果を維持するためには禁煙やタバコの量を減らすのがベスト
- 歯磨きは1日2〜3回、フッ素配合やホワイトニング対応の歯磨き粉を使うと白さを維持しやすい
メンテナンス
- 3〜6ヶ月ごとに歯科でクリーニングを受けると着色や歯石を除去でき、白さが長持ちしやすい
- 色戻りが気になる場合は「追加のホワイトニング」を行うと再び明るさを取り戻せる(ホームホワイトニングは追加の薬剤だけ購入すれば良い場合が多いため、継続するための費用は比較的安い傾向にある)
6.注意点(必ず知っておきたいポイント)
ホームホワイトニングは、正しく行えば安全で効果的な方法ですが、誤った使い方や体調・歯の状態によってはリスクを伴うこともあります。
使用前に知っておくべき注意点を理解しておくことで、トラブルを防ぎながら安心してホワイトニングを続けることが可能です。
ここでは、健康状態による制限・効果が出にくいケース・副作用のリスク・使用方法の注意点について詳しく解説します。
ホームホワイトニングの健康状態による制限
- 虫歯や歯周病がある場合は、先に治療を済ませてからでないと開始できない場合がある
- 妊娠中・授乳中は安全性が確立されていないため避けるのが望ましい
ホームホワイトニングの効果がでにくいケース
- 神経を失った歯(失活歯)
- 詰め物・被せ物などの人工歯(ホワイトニングで白くすることはできない)
- 加齢による変色(エナメル質の薄さや象牙質の濃い黄ばみ)は効果が出にくい場合がある
ホームホワイトニングの副作用やリスク
- 知覚過敏:一時的にしみる可能性があるが、多くは数日で改善する
- 歯茎の刺激:薬剤がはみ出すと粘膜に刺激を与えることがあるため、使用量を守ることが重要
ホームホワイトニングの使用方法の注意点
- 薬剤を多く入れすぎない(薬剤を多く入れたからといって効果が強まるわけではなく、歯茎に薬剤が付着すると歯茎が炎症を起こして痛みなどが出る可能性がありリスクが増す)
- 指定された時間以上は装着しない(強いしみや痛みなどの知覚過敏症状が出る可能性が高い)
- 市販の高濃度薬剤を個人輸入して使うのは非常に危険



濃度が高い方がホワイトニング効果は期待できますが、歯科医院で処方される薬剤は日本人の歯の性質や安全性を考えたうえで決められている数値です。(過酸化尿素の場合は10%以下)
通販サイトなどで個人輸入をして濃度の高い薬剤を購入することもできますが、痛みが強く出る可能性や、偽物の可能性もあります。口腔内にトラブルが起きてしまう可能性も高くとても危険です。
安全のために、個人輸入は絶対に利用しないようにしましょう。
7.ホームホワイトニングでよくある質問(FAQ)
8.まとめ
ホームホワイトニングは、歯科医院で処方されたマウスピースと薬剤を使い、自宅でコツコツ続けることで自然な白さが得られる方法です。
オフィスホワイトニングのような即効性はありませんが、その分透明感のある白さが長持ちしやすいのが大きな魅力です。
ただし、効果の出方には個人差があり、虫歯や人工の歯には適していない場合もあります。
「自分に合うホワイトニング方法はどれだろう?」と悩んでいる方は、まず専門家に相談することが大切です。
明るい笑顔は、毎日の自信につながります。あなたに合った方法で、理想の白さを手に入れましょう!
ホワイトニング注意事項


歯科医師 柏木 三穂
柏木 三穂 (かしわぎ みほ)
日本歯科大学卒業後、都立大塚病院・帝京大学附属病院で研修を修了。庄内医療生協 協立歯科クリニックの院長を経て、現在は静岡・愛知を拠点に一般歯科・口腔外科・審美歯科など幅広い診療に従事。患者に寄り添った治療と信頼できる情報発信を行っている。