フロスは歯ブラシの前?後? 順番で変わる汚れの落ち方

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フロスは歯ブラシの前?後? 順番で変わる汚れの落ち方|ORAL MEDIA

デンタルフロスは、歯ブラシの「前」に使うのがおすすめです。先に歯と歯のあいだの汚れをゆるめておくと、そのあとの歯みがきで汚れを落としやすく、歯みがき粉の成分も歯のあいだに届きやすくなります。

巻かれたデンタルフロスの糸のアップ
糸巻きタイプのフロス。慣れると細かく動かせる(写真: Wikimedia Commons, CC0)

歯科衛生士の山崎です。「フロスは歯みがきの仕上げに使うもの」と思っている方が多いのですが、私は診療で「先にフロス、あとで歯ブラシ」とお伝えしています。順番を変えるだけで、続けやすさも変わります。

監修者:歯科衛生士山崎明日海歯科衛生士 山崎

フロスを「仕上げ」にすると、疲れた日にサボりやすいんです。先にフロス、あとは今までどおり歯ブラシ。順番を入れ替えるだけなので、今日から試せますよ。

目次

なぜ「前」なのか:歯ブラシが届かない場所を先に開ける

歯ブラシの毛先は、歯と歯が接している面には届きません。フロスで先にその面の汚れをかき出しておくと、あとから歯ブラシで磨いたときに、ゆるんだ汚れが流れやすくなります。

もうひとつの理由は、習慣になりやすいことです。歯みがきのあとにフロスを回すと「疲れたから今日はいいや」になりがちですが、先に済ませてしまえば、歯みがきは今までどおりで済みます。

フロスの種類:初めてならホルダータイプ

フロスには、指に巻いて使う「糸巻きタイプ」と、持ち手が付いた「ホルダータイプ」があります。初めての方や奥歯が苦手な方は、ホルダータイプから始めると扱いやすいです。

  • ホルダータイプ:片手で使える。奥歯に届きやすい。まずはこちら
  • 糸巻きタイプ:1本で全部の歯に使える。慣れると細かく動かせる
  • ワックス付き:歯のあいだに入れやすい。きつい所がある人向け

診療室でよくある例:歯ブラシは上手なのに歯のあいだだけ虫歯

(複数のご相談をもとにした、架空の例です)30代の女性で、歯みがきはとても丁寧なのに、奥歯の歯と歯のあいだにだけ小さな虫歯が繰り返しできる方がいらっしゃいました。お話を聞くと、フロスは「思い出したときだけ」で、月に数回だったそうです。

寝る前の歯みがきの前にホルダータイプのフロスを1日1回入れてもらったところ、半年後の検診では新しい虫歯はなく、歯ぐきの出血もほとんどなくなっていました。歯ブラシの毛先が届かない面は、フロス以外に掃除する方法がない、というのが実感です。

最初の1〜2週間は歯ぐきから少し血が出ることがありますが、続けるうちに落ち着く方がほとんどです。出血が続く場合は歯周病が隠れていることがあるので、歯科医院で確認してください。

監修者:歯科衛生士山崎明日海歯科衛生士 山崎

奥歯にフロスが届かないという方は、口を大きく開けすぎているのかもしれません。少し閉じ気味にして頬をゆるめると、ホルダータイプなら奥までスッと入りますよ。

歯みがき粉をのせた歯ブラシ
フロスで歯のあいだをゆるめてから、いつもどおり歯ブラシで磨く(写真: StockSnap, CC0)

使い方の手順:のこぎりのように、ゆっくり

  1. フロスを歯と歯のあいだに、前後に小さく動かしながらゆっくり入れる(勢いよく押し込まない)
  2. 歯ぐきに当たる手前で止め、片方の歯の面に沿わせて上下に2〜3回動かす
  3. もう片方の歯の面にも同じように沿わせる
  4. 取り出すときも、入れたときと同じように前後に動かしながら抜く

最初のうちは歯ぐきから少し血が出ることがあります。数日続けて落ち着くなら心配いりませんが、1〜2週間たっても出血が続く場合は、歯周病が隠れていることがあるので歯科医院で相談してください。

毎日が無理なら、まず「夜だけ」

フロスは1日1回で十分です。私がおすすめしているのは、寝る前の歯みがきの「前」に入れる方法です。寝ているあいだは唾液が減って汚れが残りやすいので、夜に歯のあいだをきれいにしておく意味が大きいからです。

今日からの手順(まとめ)

  1. 寝る前の歯みがきの「前」にフロスを用意する(初めてならホルダータイプ)
  2. 前後に小さく動かしながら、歯のあいだにゆっくり入れる
  3. 片方の歯の面に沿わせて上下に2〜3回、もう片方も同じように
  4. 入れたときと同じ動きで抜く。切れたり引っかかる場所はメモしておく
  5. そのあと、いつもどおり歯ブラシで磨く

よくある質問

フロスが引っかかって切れます。どうすればいいですか?

歯のあいだに段差や古い詰め物がある可能性があります。同じ場所で毎回切れるなら、歯科医院で見てもらうのがおすすめです。フロスの問題ではなく、歯の問題が見つかることがあります。

歯間ブラシとフロス、どちらを使えばいいですか?

歯と歯のすき間の広さで決まります。すき間がほとんどない方はフロス、すき間が広い方は歯間ブラシが向いています。自分に合うサイズは、歯科医院で確認してもらうと確実です。

フロスは毎回新しいものを使うべきですか?

糸巻きタイプは使った部分をずらしながら1回で使い切ります。ホルダータイプは洗って数回使う方もいますが、毛羽立ったり糸がゆるんだら交換してください。衛生面を考えると、こまめに替えるほうが安心です。

子どもにもフロスは必要ですか?

乳歯でも、奥歯が生えそろって歯と歯が接するようになったら、仕上げみがきの一部としてフロスを使うことをおすすめしています。子ども用のホルダータイプが扱いやすいです。

監修者:歯科衛生士山崎明日海歯科衛生士 山崎

フロスは「できた日を増やす」だけで十分です。毎日できなくても、まず週に3日から。続けるうちに、歯みがきのあとに歯のあいだがスッキリしている感覚が分かるようになりますよ。

この記事は、歯科衛生士としての経験にもとづく一般的な情報です。痛みや出血、口臭など気になる症状が続くときは、自己判断せず歯科医院で相談してください。

参考にしたページ

監修者:歯科衛生士 山崎明日海

この記事を書いた人 歯科衛生士 山崎明日海(やまざき あすみ)

小樽歯科衛生士専門学校卒業。札幌市内の一般歯科とホワイトエッセンスで歯科衛生士として勤務し、2023年から歯科衛生士常駐のセルフホワイトニングサロンを開いています。ORAL MEDIA の記事の内容を確かめる役も担当しています。プロフィールを見る

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この記事を書いた人

オーラルメディア編集部のアバター オーラルメディア編集部 オーラルメディア編集部

オーラルメディア編集部は、歯科医師・歯科衛生士としての経験を持つメンバーや、実際にホワイトニングを体験したライターで構成されています。専門知識と実体験に基づき、全国のホワイトニングサロンの調査やセルフホワイトニング商品のレビューなど、信頼できる情報をわかりやすく発信しています。

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