歯間ブラシの選び方|I字とL字の違い・ゴム製の位置づけ・部位別の選び分けを歯科衛生士が解説

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歯間ブラシの選び方|I字とL字の違い・ゴム製の位置づけ・部位別の選び分けを歯科衛生士が解説|ORAL MEDIA

歯間ブラシを選ぶときは、①サイズ → ②形(I字かL字か) → ③素材(針金かゴムか)の順に決めると失敗しません。いちばん大事なのはサイズで、ここが合っていないと、大きすぎて歯ぐきを傷めるか、小さすぎて汚れが取れないかのどちらかになります。この記事では、形と素材の違い、前歯と奥歯での使い分け、フロスとの選び分け、交換の目安と費用を歯科衛生士監修で解説します。

なお、この記事は特定のメーカーから依頼を受けて書いたものではなく、商品の販売・紹介料も受け取っていません。

目次

1. 結論: この順番で選べば失敗しない

  1. サイズを合わせる。いちばん狭いところに合わせて SSS〜S から始めるのが無難(歯間ブラシのサイズの選び方 で詳しく解説)
  2. 形を選ぶ。奥歯まで使うなら L 字、前歯だけなら I 字。1 種類にするなら L 字
  3. 素材を選ぶ。汚れを落とす力は針金(ワイヤー)タイプ、痛みが不安ならゴム(シリコン)タイプから
  4. 本数と値段を見る。毎日使うものなので、続けられる価格のものを

サイズが合っていない歯間ブラシは、使わないほうがましなこともあります。太いものを無理に入れると歯ぐきが下がり、隙間が広がってしまいます。迷ったら小さいほうから試してください。

2. 形の違い(I字・L字・カーブ型)

特徴向いている場所注意点
I字型(ストレート)まっすぐ前歯の間。鏡を見ながら差しやすい奥歯には入れにくい。無理に曲げると折れる
L字型柄が曲がっている奥歯。前歯にも使える前歯では少し大回りになる
カーブ型(先端が湾曲)先が緩やかに曲がる奥歯の裏側まで届かせたいとき価格がやや高め
持ち手が長いタイプ柄が長い奥歯に手を入れにくい方、介護で他の人の口をケアする場合かさばる

1 種類ですませたいなら L 字型が扱いやすいです。前歯にも奥歯にも使えます。前歯の隙間が気になる方は、I 字型を足すと角度が付けやすくなります。

監修者:歯科衛生士山崎明日海歯科衛生士 山崎

「奥歯に入らない」というご相談のほとんどは、I字型を使っているからです。L字型に変えるだけで届くようになることが多いので、形を疑ってみてください。

3. 素材の違い(針金タイプとゴムタイプ)

素材つくり向いている点注意点
針金(ワイヤー)タイプ細い芯にナイロンの毛が植えてある汚れを落とす力が高い。サイズの種類が細かいサイズが合わないと歯ぐきを傷める。曲げすぎると折れる
ゴム(シリコン)タイプやわらかい樹脂のヒレ状痛みが出にくい。初めてでも入れやすい。持ち運びしやすい汚れを落とす力は針金タイプより弱い。狭い隙間には入りにくい

歯科の現場では、汚れを落とす目的では針金タイプをおすすめすることが多いです。ただし、痛みや出血が不安で歯間ケアが続かない方は、ゴムタイプで習慣をつけてから針金タイプに移るという順番も現実的です。「使わない」よりは、ゴムタイプでも使ったほうがよいという考え方です。

こんな場合はゴムタイプが向く
  • 歯間ケアがはじめてで、痛みが不安
  • 外出先で使いたい(先が保護されていて持ち運びやすい)
  • 歯ぐきが炎症で敏感になっている時期
  • 子どもや高齢の方が自分で使う

4. 部位別の使い分け

場所向いている形入れ方のコツ
前歯の間I字型 または L字型正面から水平に入れる。鏡を見ながら
犬歯〜小臼歯L字型口角を軽く引いて、頬側から
奥歯の外側L字型・カーブ型柄を歯の面と平行にして、斜め下から
奥歯の内側(舌側)L字型を持ち替える口を少し閉じ気味にすると入れやすい
ブリッジの下太めのサイズ + L字引っかかる場合は歯科で形を確認してもらう
矯正装置のまわり細めのサイズ装置に引っかけないよう、ゆっくり出し入れ

部位ごとにサイズが違うのが普通です。前歯は SSS、奥歯は M というように、2 サイズを使い分けると当てはまりがよくなります。

5. 主な製品ラインの位置づけ

ドラッグストアや歯科医院で手に入りやすいものを、タイプ別に挙げます。どれが上という順位付けはしていません。サイズ表記はメーカーごとに基準が違うため、同じメーカーで揃えるほうがサイズ選びが楽です。

製品ライン素材位置づけ
GUM(サンスター)針金タイプドラッグストアで手に入りやすい。I字・L字ともそろう
DENT.EX(ライオン歯科材)針金タイプ歯科医院で扱われることが多い。サイズの刻みが細かい
ルシェロ(ジーシー)針金タイプ歯科医院向け。持ち手が扱いやすい形状
TEPE(テペ/スウェーデン)針金タイプサイズが色分けされていて分かりやすい
やわらか歯間ブラシ(小林製薬)などゴムタイプ入門用・携帯用。痛みが出にくい

価格や入手先は変わるため、具体的な値段は販売店や各社の公式サイトでご確認ください。

6. フロスとどちらを使うか

お口の状態向いているもの理由
歯と歯がぴったり接している(フロスがやっと通る)デンタルフロス歯間ブラシは入らず、無理に入れると隙間が広がる
歯と歯の間に隙間がある(食べ物が詰まる)歯間ブラシフロスでは面積が足りず、汚れが残る
奥歯は隙間、前歯は密着両方を部位で使い分けよくあるパターン
歯ぐきが下がって隙間が広がってきた歯間ブラシ(サイズを見直しながら)サイズが変わるので定期的に確認

フロスの選び方は デンタルフロスは毎日必要? をご覧ください。どちらも 1 日 1 回、寝る前が基本です。

監修者:歯科衛生士山崎明日海歯科衛生士 山崎

「両方使わないといけませんか」と聞かれますが、必要なのは自分の隙間に合うほうだけです。歯科医院で「ここは歯間ブラシ、ここはフロス」と場所ごとに教えてもらうのが確実です。

7. 交換の目安と費用

項目目安
交換の目安1 本を 1 週間程度。毛が乱れたり、芯が曲がったら早めに
毎回の使用後流水でよく洗い、水を切って乾かす。毛先を指でなでて形を整える
芯が折れたすぐ捨てる。折れた針金は歯ぐきを傷める
1 か月の費用10〜20 本入りが 300〜700 円程度。月 300〜700 円ほどが目安
家族で共用しない。1 人 1 本

「もったいないから 1 か月使う」という方が多いのですが、毛が寝てしまったブラシは隙間の壁をこすれません。値段の安いものを選んで、こまめに替えるほうが結果はよくなります。

8. やりがちな失敗

  • 太いサイズを力で押し込む(歯ぐきが下がり、隙間が広がる)
  • 斜めに差し込む(歯ぐきに刺さる。歯の面と平行に)
  • 前後にゴシゴシ動かす(2〜3 往復、やさしく)
  • 血が出るからやめる(炎症のサイン。やさしく続けると 1〜2 週間で落ち着くことが多い)
  • 歯磨き粉を付けて使う(研磨剤が歯ぐきの境目を傷めることがある。基本は水だけで十分)
  • 毛が乱れても使い続ける
  • サイズを 1 種類だけで全部の隙間に使う

血が出る・痛みが強い・1 週間たっても出血が続く場合は、歯周病が進んでいるか、サイズが合っていない可能性があります。歯科医院で隙間に合うサイズを見てもらってください。

9. サイズ表記はメーカーで違う

歯間ブラシのサイズは、メーカーによって呼び方と実際の太さの対応が違います。同じ「SSS」でも太さが同じとは限らないため、買い替えのときにメーカーを変えると、合わないことがあります

表記おおよその位置づけ
SSSS / 4Sもっとも細い。フロスがやっと通る程度の隙間に
SSS / 3S細い。前歯の間に多い
SS / 2Sやや細い
S標準的。奥歯の間に多い
M隙間がはっきりある場所、ブリッジの下
L 以上歯ぐきが下がって隙間が広い場所。歯科で確認してから

色分けで見分けられるメーカーもあります。最初に歯科医院で自分のサイズを測ってもらい、そのメーカーで揃えるのが、いちばん間違いがありません。

監修者:歯科衛生士山崎明日海歯科衛生士 山崎

「前に使っていたのと同じSサイズを買ったのに入らない」というご相談は、メーカー違いが原因です。パッケージの太さ(mm)表示を見比べると分かりますよ。

10. 歯ブラシ・フロスとの使う順番

  1. 先に歯間ブラシかフロスで歯と歯の間の汚れを落とす
  2. 次に歯ブラシで全体を磨く(フッ素入りの歯磨き粉で)
  3. すすぎは少量の水で 1 回。フッ素を流しすぎない

順番は「歯間ケア → 歯ブラシ」が理にかないます。先に隙間の汚れを出しておくと、あとから塗るフッ素が歯と歯の間にも行き渡ります。詳しくは 歯磨きのベストなタイミングと回数 をご覧ください。

11. 歯間ブラシの選び方に関するよくある質問(FAQ)

歯間ブラシは何サイズを買えばいいですか?

はじめてなら SSS または S から試してください。抵抗なく入り、動かしたときに軽く触れる感じがちょうどよいサイズです。前歯と奥歯でサイズが違うのが普通なので、2 種類を使い分けても構いません。

I字型とL字型はどちらがおすすめですか?

1 本で済ませたいなら L 字型です。前歯にも奥歯にも使えます。前歯中心で、鏡を見ながら丁寧に使いたい方は I 字型が扱いやすいです。

ゴム製の歯間ブラシでも効果はありますか?

痛みが出にくく続けやすい利点はありますが、汚れを落とす力は針金タイプより弱いです。歯間ケアの習慣がついたら、針金タイプに移ることをおすすめします。

歯間ブラシは1日何回使いますか?

1 日 1 回、寝る前で十分です。回数を増やすより、サイズを合わせて正しく通すほうが効果があります。

歯間ブラシを使うと隙間が広がりませんか?

サイズが合っていれば広がりません。広がるのは、太すぎるものを無理に入れているか、もともと歯ぐきの炎症で膨らんでいた歯ぐきが、治って引き締まった場合です。後者は治っている過程です。

12. まとめ

歯間ブラシはサイズ → 形 → 素材の順に選びます。サイズは小さいほうから、形は迷ったら L 字、素材は汚れを落としたいなら針金タイプ、痛みが不安ならゴムタイプから。隙間が狭くて入らない場所はフロスに替え、1 本を 1 週間程度で交換してください。前歯と奥歯でサイズを分けると、当てはまりが一段よくなります。

本サイトの監修者
監修者:歯科衛生士山崎明日海
山崎 明日海

歯科衛生士 山崎 明日海
経歴
小樽歯科衛生士専門学校 卒業
保有資格
・歯科衛生士歴5年目
・ホワイトニングコーディネーター資格あり

フリーランスの歯科衛生士として、ホワイトニングサロンオーナーとして独立。

また歯科衛生士の新しい働き方として、個人のSNSを起点に、キャリアアップを目指す歯科衛生士さんの応援やサポートをしている。

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この記事を書いた人

オーラルメディア編集部のアバター オーラルメディア編集部 オーラルメディア編集部

オーラルメディア編集部は、歯科医師・歯科衛生士としての経験を持つメンバーや、実際にホワイトニングを体験したライターで構成されています。専門知識と実体験に基づき、全国のホワイトニングサロンの調査やセルフホワイトニング商品のレビューなど、信頼できる情報をわかりやすく発信しています。

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